天安からアンニョン

日々の思いや韓流情報などをエッセイ風に書きます。韓国からの発信です。

幸せの秘法

朝鮮日報にまたまたすばらしい記事がありました。
グーグルで瞑想のコーチをしている瞑想の専門家チャド・モン・タンの講演の内容です。
「幸せの秘法」。ご一読のほど。
以下、すべて朝鮮日報からの引用です。

 '人文学のアゴラ : どう生きるか' で、チャド・モン・タン(Chade Meng Tan)、グーグルの瞑想の専門家が「幸せについて」というテーマでした講演内容を要約する。

私の名前はモンだ。グーグルではエンジニアであり、'愉快で有能な役員(jolly good fellow)'という肩書きを持っている。グーグルの入社初期の肩書きを'グーグルフェロー(エンジニアの中で最高職級)'となってたので、冗談で"なぜ?jolly good fellowとすればもっといいんじゃない"って言ったら、みんなクスクス笑った。面白いと思って使用し始め今までずっと使っている。

グーグルには「20%の時間」といって勤務時間中の20%はやりたいことをすることができる。私はその時間を職員の感情知能(EQ)を啓発するプログラムの開発に投資した。コースの名前は「君の内面を検索せよ」だったが、グーグルで最も人気のあるコースになった。その後、本も書き、ダライ・ラマとジミー・カーター元米大統領が推薦書を書いてくれた。これが良い本という証拠だ。ダライラマやカーターのような方が、どうして同時に誤った判断をすることができようか?(笑)

       1109Mon_Ricard.png  (写真) モン(左)とマチウ・リカール僧侶。

この仕事をしていて出会った最も有名な人はマチウ・リカール和尚だ。世界で一番幸せな人として知られた方だ。もともと1972年にフランスでノーベル賞受賞者による指導の下、微生物学の博士号を取った学者であった。ところが、チベットに行って修道僧になり、40年間冥想をしながら暮らしてきた。

ダライ・ラマが、瞑想が脳にいかなる影響を及ぼすのかに関心をもったとき、マチウ・リカールの脳波を測定してみようと語り、実際に脳MRIを撮ってみたところ、幸せや肯定的情緒を表すとして知られている左前頭葉が非常に活発だった。正直、他のチベットの修道僧たちも似たような数値だったが、マチウ・リカールが最初の実験対象であることから世界初で最も幸せな人と公認された。

・幸せとは、充満した存在の感覚

マチウ・リカールは幸福とは、健康な心から湧き出る充満した感じだと話す。これは単純な快感や楽しさ、またははかない瞬間的感情や気持ちとは異なる最適の存在状態ということだ。それには、情緒的な均衡状態に到達しなければならないが、まずは煩悩から自由でなければならない。体を考えて見れば病気がない時苦痛がなく、煩悩から自由である。気持ちもよくなる。心も同じだ。心は、怒り、嫉妬、貪欲、恐怖心、恐れなどの煩悩から自由な時に幸せを経験する。

それなら,それをどのようにして得ることができるのか。EQにかかっている。寓話を一つ聞いてみよう。一人の男が馬に乗って行く。パカパカ、パカパカ。誰かが「どこに行きますか?」と聞くと「わからない。なぜ私に聞くのか?馬に聞け」と答えた。話にもならないが、実際毎日経験するコメディだ。馬に乗った人はまさに考える心であり、馬は感性的な心を意味する。重要なのは心が煩悩に満ちていても、治めることはできるという点である。そんな能力がEQだ。

EQとは、科学的には自分と他人の気持ちや感情を理解し、それらの間を区分しその情報を自分の考えおよび行動の指針として利用できる能力と定義できるが、もっといい定義がある。情緒的知能に技術を合わせた状態ということだ。技術という点が重要であるが、技術は練習可能なものであり、EQも練習することができ、結局、幸福も訓練で得られるという話だ。

・EQも訓練で発展させることができる

グーグルではEQを訓練する。30~50時間程やればOK。脳は神経可塑性(という性質を持っている。考え行動し注意を傾ければ機能と構造が変わる。注意力訓練を通じて脳を変化させ、脳が幸せを求めるように訓練するもの。

第一に、注意力訓練はとても静かで明瞭な心の状態を自由に創出できる能力を育てることだ。それで希望するたびに心を落ち着かせる。特に危機状況で心を調節して落ち着くようにする。そうするとリーダーシップが備わる。例えば、危機状態に陥ったとき、みんなが恐怖に震えてどうすればいいか分からない状況で、たった一人だけ落ち着き明瞭さを維持することができるならば、全てが彼をリーダーとして支持するだろう。

「死の収容所」を書いた精神科医のヴィクトール・フランクルは、刺激と反応の間に空間があり、この空間を通じて反応を選択する自由と力が生じると説明した。空間を作ることができ、選択する自由と力を育てるなら、刺激に対する反応を統制することができる。

より強力な効果は、幸せに影響を及ぼすということだ。心が静かになり穏やかになれば幸福感が自然に発生する。瞑想の専門家であるアラン・ウォレスに聞いてみると、幸せが心の本来の基本状態であり、心を静かに落ち着かせれば初期の基本状態である幸福が訪れるものということ。
それではどうやって訓練するのか。簡単だ。心を満たす冥想だ。注意力を注入するわけだ。判断を排除した状態で意識的に今この瞬間に集中する。例えば、10秒の間に自分が息を吸って吐き出す過程だけに注意を払う。注意力が他の所に逃げたら再び呼吸を戻す。

体力鍛錬に置き換えてみるとダンベル運動を継続してやるのと同じ。最初は分からないが、継続していくと筋肉が生じて力が生じる。重い物を持ち上げて男友達の代わりにゴミを出して捨てることができる。またエネルギーが沸き、病気休暇を出す日が減って働ける時間が増え、生産性が高まって成功に一歩近づく。ただダンベルを上げたり下げたりしただけなのに、健康そして情緒的な安定さらに幸せへと連結する。注意力を取り戻す訓練もやはり同じだ。心という筋肉を育てることだ。心の筋肉が充満すればいつでも心を静かにすることができる。

・自分を観察せよ

これは第1段階に過ぎない。EQを育てる第2段階は、自己に対する知識だ。落ち着き明瞭な心を持てば、これを具体的に認識することができる。感情を動かす過程を高解像度で見られるようになり、煩悩を克服することができる。私たちは普通自分の感情がそのまま自分自身だと思う。腹が立つ、幸せだ、悲しいとき、怒り、幸せ、悲しみが存在そのものだと思ってしまう。感情と「私」の間に分離がない。したがってどうすることもできない。

ところで感情に対する認識が非常に鮮明になると、若干変化が生じる。認識する方法が存在的なことから経験的なものに変わる。「私は腹が立つ」ではなく、「私は体の中で怒りを経験している」と。ここに深奥な差がある。感情は我々の本質ではなく、私たちが感じているに過ぎず、単に生理的な現象に過ぎないという事実に目をつけることだ。

空を見ると、雲がある。ところで雲は空ではない。静かな心を持つなら、私の考えが私ではなくて、私は私の考えではないという事実を悟る。憂鬱なとき、私の考えが私でないと気づいたら態度が変わる。アイデンティティがそうだ。アイデンティティは苦痛の源泉だ。私は成功した人だ、失敗した人だ、人々は私を好み、嫌い…。このようなアイデンティティは問題と苦痛をもたらす。アイデンティティは全面的に心が作り出したのだ。心が作り出すことができなければ存在することができない。

ところで訓練が深まれば、心が静まってそれ以上アイデンティティを作り出す必要性を感じなくなる。アイデンティティを作り出さなければ自分自身を感知することができる。そして観察者になる。観察者にはアイデンティティがない。ただ経験を観察するだけだ。そしてその瞬間、悟りがある。

・精神的習慣を作れ

第3段階は、有用な精神的習慣を作ることだ。一つは親切だ。私は人を見る時初めて生ずる心が「この人が幸せならいいな」だ。なぜ?。ただ習慣である。そんな習慣を身につける時どんな事が生ずるか。すべてが変わる。習慣は性格になり、性格が人格になり、人格が自分となるからだ。親切という精神的な習慣を持つ時、親切な人格を持った人になるのだ。習慣はもちろん、訓練可能である。

「どのように?」たびたびすればよい。30回、50回繰り返せば、習慣になってそれがあなた自身になる。10秒間、皆様がこの部屋にいる誰でも二人を選んで見もせずにそのまま幸せになることを祈ってみてください。「感じるのか?」喜びがわいてくるはずだ。ほかの人の幸せを祈ると自分も幸せになるのだ。

それでは第二に、これをどのように推進できるのか? 3ヵ月前、講義をしながら聴衆に宿題を与えた。会社行って毎時間10秒間、ある二人を選んで幸せを祈ってくれと。言葉で直接言ったら照れくさいから思いだけ。そうしたら次の日メールが来た。聴衆の一人が実際にそのようにしたら、あれほど嫌いだった会社が好きになったと。親切は慈悲につながる。親切さが、他の人の幸せを祈うものなら、慈悲は苦痛から脱することを祈ってあげるものだ。慈悲は、幸せへと導く近道だ。

出典:朝鮮日報 http://premium.chosun.com/site/data/html_dir/2014/11/07/2014110703198.html?csmain

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コメント

楽しんでいただけて、こちとらもうれしいどす。
日本の新聞などではなかなか見れないようなものを
アップしていこうって思ってます。
今後とも、よろしく。

朝鮮日報は、おもろい記事が多いですね。
ときどきみさせてもらってます。

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Author:treenamu
韓国在住の日本人で、山歩きやサッカー、リフティングなどが好きです。小説・随筆なども書いてます。鴨長明、ヘッセ、バルザック、モーム、チャンドラーなどが好きです。スローライフがモットーです。

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