天安からアンニョン

日々の思いや韓流情報などをエッセイ風に書きます。韓国からの発信です。

西野カレン_ 筆者のエッセイ0001

このブログは主に学生のエッセイとブログ制作者のエッセイをシリーズでお届けするものです。
ニュース性のものも書きますが、主にエッセイで進めていく予定です。

きょうはブログ制作者のエッセイシリーズ。0001です。それではお読み下さい。

<西野カレン>
最近は、日本も韓国も子供の名前に外国人的な発音のものが多い。
たとえば「リサ」とか「レイナ」とか「カレン」とか。
女の子の名前にとくに多いかもしれない。
「ジュン」などという発音は男の子の名前としてけっこう見られるかもしれない。
グローバルな時代になって、いつ外国生活するはめになるかわからないし、
子供がおおきくなって外国人と結婚するかもしれないし。
そうしたことに対処するため、というよりは、どこに行っても通じる名前をはじめからつけておく、
といった気持ちが強いのかもしれない。

韓国はご存じのように日本人のことが基本的に嫌いだ。
だから韓国に住む日本人の子供がどういう名前で学校に通うのかというのは、けっこう大きな問題なのである。

わたしの知人の子供は見目麗しい女の子だ。
幼稚園、小学校のときは、けっこうおおらかにというかある意味「適当に」名前を登録できる。
本名は「西野カレン」でも「李・カレン」つまり「イ・カレン」などとして登録できるのである。

中学校からが問題だ。本名と同一の正式な名前を登録をすることになる。
コンピュータ網に登録され、後々この情報がずっとイキになるのである。

西野さんの家族は、子供が小学6年を終え、中学に入学するその休みの間に家族会議を開くことになった。
 
「カレン、お前は中学からどういう名前で行こうか」

彼女はほとんどためらうことなく、

「ナ、ニシノ カレン ロ カルケ」(あたし、にしのかれんで行くわ)

と答えた。
母親であるのハン氏をとって、「ハン・カレン」でも登録は可能なのだったが、
娘は「にしのかれん」でいくという。

実は、韓国では歴史の時間に、日本による植民地時代のことを、それはつぶさに教えるのだ。
「日帝」のことである。
1910年8月から1945年8月までの36年間、韓国は日本による植民地政策により国を奪われ、
名前も奪われ、ありとあらゆる苦労を強いられた。
日本ではこのことをほとんど一言も教育の場で教えないので、子供らはなにも知らないで大きくなる。
 
西野さんも、韓国に来るまでは日帝などということばの存在すら知らなかった。
韓国人から、その名前を奪い、日本式にせよといったいわゆる「創氏改名」などは、
この誇り高い民族からすれば、それこそ死ぬよりも辛い仕打ちだったのである。

日本帝国は韓国民のことばも奪おうとして、小学校での教育はすべて日本語でやり、
韓国語を学校内で使うとひどい罰を与えるようにした。

こういうことを中学校からの歴史の時間に徹底して教えるので、西野さんとしては、
クラスに娘が日本人一人だけいることになるわけで、
大丈夫かな、と心配したのであるが、娘は「大丈夫」という。

小6ぐらいではなにもわかっていないからということも考えられるが、
小6ともなると、テレビからもいろいろ知ることになるし、
親には言わないながら、学校でもいろいろな経験(日本人としてダメージをうけること)があるはずだった。
つまり、かなりのことをわかっていながら「大丈夫」といっているものと西野さんは判断した。
子供なりに勇気をもってやっていこうと決心しているようだった。

母親である彼の妻も、娘の「大丈夫」には、驚きもありながらも、これはほんとに大丈夫なのかも、
という気持ちを強くしたようだった。
家族会議の結果は、「にしのかれん」でいくことになったのである。

中学入学の第1日目。天安西女子中学校。

車で学校まで送り、入学式の式場に入っていく娘の後ろ姿を見ていると西野さんはなぜか
心細くなってきたものだった。
親ばかとはこういうことなのだろう。それにひきかえ彼女の足取りは軽そうだった。

学校から帰ると、話すことが山ほどだった。
女子中とあって、日本人の新入生がいるといううわさがほとんど瞬間的に広まり、
娘のクラスの窓越しにちらちらと中のほうをうかがいながら

「このクラスに日本人の子がいるみたいだけど、どの子?」と「見物」に来る子らが何人もいたとのこと。

それも、否定的な視線ではなく好奇の視線から。

結局中学3年間、高校3年間、「にしのかれん」で大きなイジメもなく、
否、逆に羨望の的として過ごすことができたのである。
アニメやキティちゃん、トトロそしてファンシー製品などのおかげであろう。

ちなみに日本国籍の男子学生は、ほぼ例外なくかなりの辛酸をなめながら過ごすことになるようだ。
登校拒否になったり引き籠もりになったりするケースが相当にあるということだ。
男子と女子では大きな違いがあるものと思われる。
男として生まれたものの悲しさだろう。

カレンちゃん、今は大学の4年生となり、就職活動たけなわである。
日本企業に入りたい考えだけれど、希望通りにいくかどうかは神のみぞ知るであろう。
健闘を祈るばかりだ。

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Author:treenamu
韓国在住の日本人で、山歩きやサッカー、リフティングなどが好きです。小説・随筆なども書いてます。鴨長明、ヘッセ、バルザック、モーム、チャンドラーなどが好きです。スローライフがモットーです。

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